リップル(XRP,Ripple)は2023年8月9日現在、時価総額第5位の世界的な仮想通貨です。
仮想通貨に興味のある方でしたら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ところが、「リップル」と検索した際に「リップル 終わり」というキーワードが目に入ることも多く、「リップルはもう終わりではないか」などの口コミも見かけるようになりましたが、本当なのでしょうか?
そこで、この記事では、リップルについておさらいしつつ、リップルは本当に終わっている、将来性のない通貨なのかを解説します。
- すでに多数の有名企業が出資・提携
- 決済手数料が低コスト
- 送金速度が高速
- 時価総額は第5位
- 分散化も進展
リップル(XRP,Ripple)の基本情報をおさらい
リップルは、ビットコインと並んで非常に目にする機会の多い仮想通貨です。
また、米証券取引委員会(SEC)と裁判を繰り広げていることでも知られ、あまり仮想通貨に関心がない人でも、一般の金融ニュースで取り上げられ、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこでまず、リップルの基本情報をおさらいします。
リップル(XRP,Ripple)の基本情報
リップルは、「価値のインターネット(Internet of Value、IoV)」の実現を目的に開発された仮想通貨です。
発行上限数は1,000億XRPと定められています。
アメリカのRipple Labs Inc.社によって開発され、2012年に公開されました。開発自体は2004年から始まっており、歴史の長い仮想通貨といえます。
現在、国際送金は一般的に高コストで時間もかかりがちですが、リップルによってこれが低コスト化・高速化することが期待されています。
そのため、リップルの動向は非常に注目を集めています。
リップル(XRP,Ripple)が人気の理由
リップルが人気の理由は複数あげられます。
まず、リップルは決済手数料が非常に安いです。
ビットコインでは一回のトランザクションあたりの手数料が100円ほどかかるのに対し、リップルでは約7円です。
いかにリップルの決済手数料が安いかが分かります。
また、リップルは国際送金でも送金速度が非常に速いです。
ビットコインでは通常10分ほどはかかる送金も、リップルでは数秒で送金を完了することができるのです。
このように、リップルは送金手段として非常に優秀なことから、金融機関を始めとした世界中の企業から注目・支援されています。
こうした事情もリップルの将来性にとって好材料視されています。
投稿が見つかりません。
リップル(XRP,Ripple)はもう終わり?
リップルの終わりの音が聞こえる…
— しまちょー( ᜊº👅° )ᜊ🥓 (@Ash4Crypto) November 7, 2019
多くの長所を備え、未来も明るいと思われる中、上のツィートのように「リップルは終わり」といった声も聞こえます。
リップルの価格は、一時400円台にまで達しました。
しかし、その後価格は下降の一途を辿り、上の口コミが現れた2019年11月はリップル価格が最安値を更新し続ける状況でした。
そして、2020年には20円台にまで落ち込みます。
このように、2020年までの市場を見るとリップルの現状が芳しくないようにも思えます。
さらに2020年末には米証券取引委員会(SEC)から訴えられたことで、「リップルは終わり」感じる方も多いことでしょう。
しかし、そのことはそのまま、「リップルの終わり」を意味するのでしょうか?
結論として、答えは「ノー」です。その詳細については、口コミなども交えながら次節以降で説明します。
リップル(XRP,Ripple)は終わり!という口コミ・評判
すでにリップルを保有している人はもちろん、今後のリップルの動向に関心を寄せる人でしたら、本当に「リップルは終わり」なのか、とても気になるのではないでしょうか?
そんな中、リップルに対する生の声がどうなっているかは、ぜひ知っておきたいですよね。
そこで、ここからはリップルの良い口コミ・悪い口コミともに紹介します。
リップルの良い口コミ①
https://twitter.com/uraraawopk/status/1253670291202617344たしかに、仮想通貨は数あれど、何の役に立つのかピンとくる通貨は少ないですよね。
テクノロジー的な謳い文句はすぐ目につきますが、この口コミにある通り、「何を実現する」のか見えてこないことが多いです。
その点、リップルは、決済手数料の低コスト化、送金の高速化という、私たちの実生活でもすぐに実感できる特徴があります。
リップルのこういった「分かりやすさ」は、その魅力の一つでしょう。
リップルの良い口コミ②
リップルやばいな
将来性で考えれば確かに時価総額鑑みてもリップルはありかもな、考えを見直さねば— 平凡なる学生→投資家(ドル円・ゴールド・NASDAQ) (@heibonsecond) December 21, 2017
この口コミにあるように、仮想通貨の将来性を考えるにあたって時価総額は重要なポイントの一つです。
リップルは、その時価総額が2020年2月現在で約100億ドルにものぼり、ビットコイン、イーサリアムにつき第3位につけています。
リップルは、目指しているものが分かりやすく、その実益も大きいです。
時価総額の大きさもあわせて考えれば、たしかにリップルは十分「あり」な仮想通貨といえるでしょう。
リップルの良い口コミ③
https://twitter.com/AMusyoku/status/1053613771740999680私たちが遠い外国の企業の将来性を自力で判断することは大変難しいことです。
その点、有力な企業・銀行は、企業の事業内容を徹底的に調査できるだけの財力も能力もあります。
そうした企業・銀行は、この口コミにある通り「少なからず将来性がある」企業でなければ堅い財布の紐は緩めません。
名だたる企業・銀行がリップル社の事業に投資していることは、リップルを判断するにあたって大きな安心材料の一つですよね。
リップルの良い口コミ④
https://twitter.com/chiakichi6/status/1104245764178378752ステラ(XLM,Stellar)は、リップル創設者の一人が開発に携わった仮想通貨の一つです。
そのため、この口コミにある通り、ステラはリップルをベースに開発された通貨で、基本的な仕組みが共通しています。
ステラの時価総額は2020年2月現在で約14億ドルで第11位につけている上、法人向けのリップル、個人向けのステラといった棲み分けがなされています。
このようなステラがリップルと並んで支持されていることは、リップルにとっても好材料といえるでしょう。
リップルの悪い口コミ①
https://twitter.com/ripplemeisonkun/status/1201401126383280128たしかに、このツィート主の考えるように、好材料を餌に、個人投資家にリップルの価格を釣り上げさせたところで、賛同企業が裏で売り抜けてきた可能性がないとは言い切れません。
ですが、リップルが目指すところはそもそも決済・送金手段たることです。
そのためには価値が安定的であることが重要です。
その点リップルは、他通貨と比べボラティリティが小さいです。
相場の真相は藪の中ですが、リップルの場合、価格の下落は決定的な悪材料とは言えないでしょう。
リップルの悪い口コミ②
リップルって呟いてないけど、
あの日以来、ずっと毎日リップル上がらないかなって思っている。(リップルが100円切ってから)
— はるまき (@xharumakikawaii) March 3, 2020
この口コミも、基本的にリップルを投機対象と捉えてのものです。
仮想通貨をどういった目的で取引するかはもちろん個々人の自由です。
とはいえ、リップルが目指すのは投機対象ではなく決済・送金手段たることです。
リップルが100円を上回っていたのは、2017年12月中旬から2018年3月初旬で3ヶ月にも満たないです。
投機対象として乱高下するよりも、値動きの落ち着いた現在の状態の方が、リップルの目標からは望ましいのかもしれません。
リップル(XRP,Ripple)が終わりと言われる理由3つ
前節ではリップルの口コミを紹介しました。
リップルに対して悪い口コミもありましたね。
紹介した口コミ以外にも、リップルには将来性がない、リップルは終わりだといった意見も見当たります。
そこで、ここではリップルが終わりと言われる理由を3つ解説します。
国際決済市場においてリップルを定着させるのが難しい
国際決済で利用されるためには価値の安定していることが必要です。
仮想通貨であるリップルは、他通貨より安定的とはいえ投機的に価格が乱高下させられる可能性があります。
また、国際送金市場は長らくSWIFTが独占してきましたが、そのSWIFTがgpiという新システムを開発し、最速数十秒で送金が完了できるようになりました。
SWIFTは長年国際送金市場を独占してきましたので、リップルよりも遥かに普及しています。
もっとも、SWIFT gpiであっても、国際送金の高コストは現状解決できていません。
そのため今後、リップルの貨幣価値が安定してくれば、その低コストを武器に交際送金市場に定着できる可能性は十分にあるでしょう。
中央集権の仮想通貨である
リップルは、リップル社単独で発行されることから、中央集権の仮想通貨と評されています。
リップル社一社が管理しますので、リップル社一社によってリップルの価格が振り回されないかという懸念があります。
もっとも、リップル社もこうした懸念は把握しており、リップルの管理には第三者機関を招き入れ、管理に占める同社のシェアは50%を割り込みました。今後さらに分散化を進めていくとしています。
投機性でみるとビットコイン一強
時価総額では第3位のリップルですが、取引量ではビットコインが圧倒的で、リップルは10位以内に入るかどうかといった水準です。
取引量が少ないと、値動きが乏しく(ボラティリティの問題)、注文通りの価格で取引が成立しづらくなります(流動性の問題)。
投機対象としてボラティリティと流動性は非常に重要で、取引量で群を抜くビットコインは、投機性ではリップルを圧倒すると言わざるを得ません。
もっとも、リップルは決済手段・送金手段たることを目指しています。
投機性の低さが直ちにリップルの欠点とは言い切れないです。
リップル(XRP,Ripple)は終わりではないと言われる理由3つ
紹介したリップルの口コミには、悪い口コミもありましたが良い口コミもありましたよね。
紹介した口コミ以外にも、リップルの将来性に期待する意見や、リップルは終わりではないといった意見も見当たります。
ここでは、リップルは終わりではないと言われる理由3つを解説します。
投稿が見つかりません。
リップルコミュニティが形成されている
リップルは、リップル支持者により各種コミュニティが形成されています。
リップルのニュースが出たときも、参加者同士で意見交換して、見解の深まることが多いです。
リップルコミュニティは世界中で形成されており、その一つであるXRPコミュニティからはXRPコミュニティ基金財団が設立されるに至っています。
同財団は、リップル保有者は誰でも財団のWebサイトに投稿して発議できるとしています。
こうしたクリーンなコミュニティの存在は、リップルの健全な発展を期待させます。
すでに多くの大企業がリップルに賛同している
すでにお伝えしていますが、リップルにはすでに多くの大企業が出資・提携しています。
決済手数料の低コスト化、送金速度の高速化といった大きなメリットを有しているため、リップルは世界中の名だたる企業によって支援されています。
そうした企業の中には、日本のSBIホールディングスや三菱UFJグループをはじめ、American ExpressやGoogle、さらにはイギリスの中央銀行であるイングランド銀行にまで至る錚々たる顔ぶれです。
こうした事情もリップルの将来性にとって好材料といえます。
アルトコインの中でもリップルの実用に向けた期待は大きい
アルトコインは数あまたですが、リップルほどその実益、ヴィジョンのはっきりしたものはありません。
たとえば、イーサリアムは非常に人気のアルトコインです。
ただ、分散型プラットフォーム、スマートコントラクトという「仕組み」の素晴らしさは分かるのですが、それで何ができるかといった実益、ヴィジョンがリップルほど明確ではないように思えます。
リップルはその分かりやすさからすでに賛同企業が多数集まっており、アルトコインの中でも実用に向けた期待が一際大きくなっています。
リップル(XRP,Ripple)の過去の価格推移
リップルの価格変動に影響を及ぼした過去のニュースとリップル相場についてまとめます。
今後もリップル関連のニュースによって値動きが見込まれるので、過去の相場変動を事例にして参考にしましょう。
2017年のリップルの高騰
2017年は、いわゆる仮想通貨バブルの起こった年でした。
ビットコインをはじめ、多数の仮想通貨が高騰しました。
リップルも例外ではなく、2017年12月~2018年1月にかけては、内外為替一元化コンソーシアムやロックアップ発表も重なって、一時400円超の上場来高値を付けました。
ちなみに、現在に至るまでこのときの価格を超えることは未だにありません。
2018年のリップルの価格下落
2017年末の価格は、高騰前価格の20倍弱にも上り、バブル以外の何物でもありませんでした。
2018年に入ると、Coincheckのハッキング事件など複数のハッキング事件が起こり仮想通貨市場全体の暴落が起こります。
このときもリップルは例外ではなく、2018年に入ってからリップルの価格も暴落し、最安値では30円を割り込みました。
最終的に2018年のリップルの価格は30円台に落ち着きました。
2020年以降のリップルの価格
2018年に30円台に落ち着いてから、2020年末頃まではほぼ横ばいに推移します。
その中で2021年以降DeFiやNFTが注目されたことで仮想通貨市場全体で価格が高騰し、1月に22円だったリップルは4月には180円以上の高値を付けました。
しかしそれも長くは続かず、2021年末には価格が下落、2022年以降は50円~70円程度で推移し続けます。
2023年7月13日以降の値動き
2023年7月13日にリップル裁判の判決が下され、リップル側が米証券取引委員会(SEC)に対して部分的に勝訴を収めました。このことでリップルの価値は急騰。1日で96%以上高騰しました。
リップル裁判の判決から1ヶ月程度経った2023年8月9日時点では、およそ90円程度で推移しています。
リップルの価格変動タイミング5選
価格変動を繰り返すリップルですが、リップルの価格変動に影響する要因はどのようなものでしょうか。
リップルのさらなる高騰に影響しうる要因は主に以下の5点です。
- リップル裁判の動向
- クレジットカード決済に採用された場合
- 海外(アジア各国)への送金が広まった場合
- Ripple社がIPOをする場合
- 著名人のリップルに対する発信
リップル裁判の動向
リップル社とアメリカ証券取引委員会(SEC)が争うリップル裁判の動向は、リップル高騰のカギを握っています。
実際に2023年7月13日にこの裁判の判決が下されリップル側が部分的に勝利を収めました。
その結果を踏まえリップル(XRP)は急騰、24時間で96%も値上がりしました。
敗訴したSEC側が控訴を示唆していることから、リップル裁判は継続する可能性もあります。
継続後もリップルに有利に裁判が経過することで、リップルの価格変動が起こる可能性は高いでしょう。
クレジットカード決済に採用された場合
現在すでに国際通貨取引の手段として注目されているリップルがクレジットカード決済に採用されることで、金融業界に大きな影響を与えるでしょう。
電子取引で圧倒的なシェアを誇るクレジットカードとスピードが売りのリップルが連携すれば、リップルの価値向上が期待できます。
海外(アジア各国)への送金が広まった場合
リップルの最大の特徴である国際通貨取引が更に広がれば、リップルの価値は上がる可能性が高くなります。
とりわけ人口が多いものの普及率の低いアジア圏ではまだまだ可能性を秘めています。
大手金融機関や民間のビジネスでの普及が進めば、リップルの値上がりにも大いに期待できるでしょう。
Ripple社がIPOをする場合
特に値上がりが期待できる要因として、Ripple社自体がIPOをする場合でしょう。
「新規公開株(Initial Public Offering)」の略称で、新たに証券取引所で運営する株のこと。
IPOをすることで、株式市場において投資家からの信頼を勝ち得ることができ、リップル自体の信頼度が上がります。
信頼度が上がることで通貨取引の手段や投資対象として利用者が増えることに期待が持てるでしょう。
著名人のリップルに対する発信
著名人が仮想通貨に対する発信をした際には相場に値動きが発生するケースもあるため注目です。
Twitter社を買収し”X”へと名称変更したことでも知られるイーロン・マスク氏は、仮想通貨について積極的に発信しています。
実際にビットコインやドージコインに対する過去の発信では、これらの仮想通貨で大きな価格変動が起こりました。
また日本人では、SBIホールディングス株式会社の会長兼社長の北尾吉孝氏が、リップルに関してたびたび発信しています。
北尾氏の発信も影響力が大きいため、リップルに対する今後の発信には注目しましょう。
【まとめ】リップル(XRP,Ripple)は全然終わりじゃない!
- すでに多数の有名企業が出資・提携
- 決済手数料が低コスト
- 送金速度が高速
- 時価総額は第3位
- 分散化も進展
リップルが終わっているという意見もありましたが、それは主に、リップルを投機対象として捉えていることが原因です。
リップルは実用化するに足る多数のメリットを備えた仮想通貨です。
リップルを取引するのでしたら、リップルの決済手段・送金手段としての特長に目を向けて、長期的な視点で取引しましょう。
目先の上下に惑わされなければ、リップルはまだまだ終わっていない通貨ですよ。